2015年5月12日火曜日

画像より文字

先日、買い物の帰り、ふらりとBOOKOFFへ立ち寄った。
最近、本を読んでないな~と思ったので、何か面白そうなのがあったら買ってみようと。

沢山ある本の中に乃南アサの著書が目に入った。

もう10年くらい前になるかもしれないけれど、彼女が直木賞を受賞した「凍える牙」。
そういや、これ読んでなかったなと購入。

帰ってきてすぐに1、2ページ読んでみたけど、うん、面白そう!
早く読み終わっちゃうともったいないので、じっくり時間をかけて読もうと、とりあえず本を閉じ・・

GW中にちょうど(?)眠れない夜があったので、じっくり夜通しかけて読破した。

本を読み終わって・・うーん・・後味悪い・・
ざっくりなあらすじはこうです。
深夜のファミレスで、客の男性の体が突如発火、炎上し死亡した。被害者の左足首には、犬に咬まれた様な咬み痕が残されていた。助けを求めていたことから、自殺の可能性は消され、捜査本部が組まれる。
機動捜査隊の刑事・音道貴子は、中年刑事の滝沢と組み捜査に当たるが、犬に噛み殺される事件が相次いで起こる。そして、捜査線上に浮かんだのは、「疾風(はやて)」と名づけられたウルフドッグだった。
ここに登場するウルフドッグ(狼犬)というのが、私にはとっても想像力をかきたてられるものがありまして、その名の通り、犬とオオカミの合いの子。犬にくらべて体も大きく、高度な社会性をもち、リーダーと認めた者には従順。知能は非常に高く、運動能力も高いらしい。
文末、「はやて」と名付けられた狼犬は、自ら餌を食べることを拒み、20日間後、餓死する。


知的でたくましく、神々しさえ感じる、狼犬は飼い主に忠誠を守りぬき、自殺をするのだ。
やるせない・・凹む。
最近ドラマ化された、こちらもかなり古い本「アルジャーノンに花束を」という本を読み終えた時もそうだった。なんともやるせない・・動物にはなんの罪もないのに・・
どうも私は「動物もの」に弱い。
狼犬
いい本を読んだという思いとともに、やるせない気持ちが数日間は続く。
ひょんな時に、ストーリーを思い出して、気持ちがふさいでしまう。こうやってブログを書いてる時も思い出して涙が出そうになる。
こういうのって、「本を読む」からなのかなと思う。
これが映画だったりすると、漏れなく画像も音もついてくるので、同じ内容でもここまで気持ちを引きずることが無いような気がする。
文字を読まないと想像力がなくなる。
やっぱり本を読もうとつくづく思ったし、
このやるせなさをちょっと軽減させたいから、
また本を買いに行こうっと。

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